香港 国安法 民主派メディア創刊者逮捕 記者協会主席「白色テロだ」



 【北京=釘丸晶】香港警察は10日、中国政府への批判的な論調で知られる民主派寄りの香港紙「リンゴ日報」創刊者の黎智英(れい・ちえい)氏(71)を国家安全維持法(国安法)に違反したとして逮捕しました。香港メディアによると、黎氏には同法の外国または境外勢力と結託して国家の安全に危害を加えた罪のほか、詐欺共謀および扇動罪の嫌疑がかけられています。

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 詳細な容疑事実は不明ですが、黎氏は昨年、訪米してポンペオ米国務長官らと会談し、香港の現状を発信していました。黎氏は今年4月に違法集会を組織したとして逮捕されていましたが、国安法違反で逮捕されるのは初めて。国安法では最高で終身刑が科される可能性があります。
 
 警察は同日朝に黎氏を逮捕した後、200人近い捜査員を「リンゴ日報」本社ビルに派遣して家宅捜索。黎氏のほか、同社幹部や黎氏の息子など6人を逮捕しました。 
 
 香港記者協会の楊健興主席は警察が「リンゴ日報」本社で記者の私物や取材資料までひっくり返して捜査する様子に「驚き、恐怖を感じる」と述べ、「香港の報道の自由が一歩ずつ壊され、白色テロ(体制による政治迫害)が起こっている」と批判しました。 
 
 黎氏は1989年の天安門事件後に民主活動家に転身し、95年に「リンゴ日報」を創刊。香港メディアによると、今年7月にAP通信のインタビューで、国安法が施行されても、香港にとどまって民主化運動を続ける決意を語っていました。

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