2018年度予算概算要求の焦点 ⑧ 地方財政 公共施設の集約さらに
2018年度予算概算要求で総務省は、地方の一般財源総額(地方税や地方交付税など自治体の裁量で使える財源)を「仮置き」の数字として、17年度予算比で0・4兆円増の62・5兆円程度と見込みました。実質的な 地方交付税は同0・6% 増の20・5兆円(このうち交付税の振り替えの臨時財政対策債は4・6兆 円)としています。
基金めぐり議論
一般財源総額の微増は「経済財政運営と改革の基本方針」(15年、 骨太の方針)で、地方の一般財源総額は〃 18年度までは 15年度を下回らない″と したことを踏まえたもの です。
地方自治体の財源をめぐっては、経済財政諮問会議などで自治体の「基金」(財政調整基金など)の残高が増えていることを問題視して地方交付税削減につなげようとする議論がされています。全国知事会など地方6団体はこうした議論に「断じて容認できな い」と反発しています。現在、総務省は各自治体の基金の積立状況を分析中ですが、一般財源は「18年度までは下回らないとした政府方針の期限が切れる19年度に向けた議論のなかで、激しい攻防となるこ とも予想されます。
周辺地域衰退も
この間、安倍政権が自治体に迫ってきた行政サービスや公共施設などの集約化・民間委託などをさらに進める内容となっています。 総務省は、中心都市が 近隣自治体と連携し、圏域全体の都市機能の集約 や行政サービスを行う「連携中枢都市圏」など「新たな圏域づくり」を推進するため6・3億円(17年度比1億円増)を盛り込みました。
国交省は、公共施設などを中心地域に集約するコンパクトシティ推進のため182億円を要求しています。いずれも中心以外の周辺地域の衰退や大企業本位の大型開発に つながりかねない危険を抱えるものです。
公共施設の建設、管理運営を民間に委ねる 「PPP/PFI」推進のためとして国交省は17年度比1・5-倍の409億円、内閣府も同2倍の3・3億円を盛り込みました。政府は6月の法改正で公権力の行使を含む自治体の窓口業務を独立行政法人に委託することを可能とし、そのモデル事業などに1億円を計上。 独立行政法人であ っても違法な業務請負の恐れが伴い、窓口業務を後退させる危険があります。
総務省は徴税強化や給付抑制、国民監視やプライバシー侵害の危険があるマイナンバー制度推進のための予算を約300億円要求しています。
(つづく)


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