2018年度予算概算要求の焦点 ④   雇用 安倍「働き方改革」 を推進

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厚生労働省の2018年度予算概算要求は、安 倍晋三政権の「働き方改 革」実行を重点に掲げます。

「長時間労働の是正」 に239億円(17年度当初予算比26%増)を要求しました。「生産性を高めながら」労働時間の短縮に努める事業者への支援などが49億円(113 %増)です。医師、トラック運送、建設、情報サ ービスの各業種の勤務環境改善に139億円(23 %増)を計上しました。 実態調査や相談体制の強化、ハンドブツクの作成が主な内容です。「過労死等の防止」は133億円(48%増)。調査、啓発、相談、民間団体への支援の予算です。

長時間労働の是正には 労働基準法を事業主に守 らせる労働基準監督宮の 増員が欠かせませんが、労働行政の現場では監督官が不足しています。18年度は正規の監督宮100人の増員を求めています。「監督指導体制の強化等」に20億円( 82%増)を要求。「監督富OBの活用」( 54人)を盛り込みました 。

残業代ゼロ 狙う

安倍政権は「残業代ゼロ法案」と「残業時間の上限規制」法案を一本化し、臨時国会で8本の法案を「働き方改革法案」として成立を狙います。

「残業時間の上限規制」といっても過労死ラインにお墨付きを与えるものです。長時間労働を是正するというのであれば、 残業代ゼロ法案は撤回 し、上限規制は大幅修正 が必要です。

「非正規雇用の処遇改善」は799億円(31% 増)。うち非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善を実施した事業主を支援するキャリアアップ助成金の「拡充」が780億円(30%増)です。キャリアアップ助成金には
17年度から「多様な正社員」への転換が含まれるようになりました。「多様な正社員」とは、正社員より労働条件の水準が低い「限定正社員」などです。限定正社員は職種や勤務地が限定されるため、職務の廃止や事業所 の開鎖があれば解雇しやすくなります。「多様な正社員の普及」には2・5億円(同額)を要求しており、国によるリストラ支援になりかねません。

「同一労働同一賃金の取り組みの周知。相談支援」は16億円(132%増)です。「働き方改革 推進センター」を設置し、相談、支援にあたるといいます。

「生産性」に助成

「生産性向上、賃上げ支援」は17年度当初予算比2・4倍の760億円。うち「生産性向上に資する人材育成」が3・9倍の420億円と大幅増額要求です。安倍政権が打ち出した「第4次産業革命」に対応した人材育成を強めます。

「最低賃金や賃金引上げに向けた生産性向上等の支援」は32%増の274億円です。 以前から「生産性向上」を対象とした事業主助成が行われていますが、賃金は伸び悩んでいます。最賃や賃金を引き上げるためには中小 企業を思い切って支援することが不可欠です。

労働保険特別会計の要求額は3兆6561億円と、ほぼ17年度当初予算並みです。政府は、雇用保険法の本則で25%と定められている失業給付の国庫負担率を17〜19年度の3年間、2・5%に引き下げ、国庫負担を大幅に削減しています。国会では11年と16年、早期に本則に戻すよう求める付帯決議が採択されています。 

( つづく)

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